📚Humankind 希望の歴史 上 メモ
第1章 あたらしい現実主義
- 「ほとんどの人は本質的にかなり善良だ」
- 反対の味方、つまり「人は本質的に利己的で攻撃的ですぐパニックを起こす」という言説を、ベニヤ説という。
- 人間についての厳しい見方は、プラセボの逆の、ノセボ効果の産物。でもこの人間についての暗い見方は常識になってる。
- 基本的にわたしたちは、どこでもかしこでも利己心を見つけるようにできてる。でもそれは、バイアスのせい。
- ネガティビティ・バイアス。狩猟採集の時の名残で、怖がり過ぎたほうが生存が高かったので、良いことよりも悪いことの方に敏感。
- アベイラビリティ・バイアス。手に入りやすい情報だけをもとに意思決定しがち。
第2章 本当の「蝿の王」
- 基本的にわたしたちは、どこでもかしこでも利己心を見つけるようにできてる。でもそれは、バイアスのせい。
- フィクションの「蝿の王」という作品では、孤島に辿り着いた青年たちがお互い助け合わず、結果3名の少年が亡くなるというストーリー。これが、実際の人間の本性である、と広く考えられている。
- ノンフィクションで同じ話が。6人の少年が十五ヶ月無人島に漂流。協力し、菜園やジムを作り、過ごしていた。6人全員救助。
- エンターテイメントのためには、平穏ではだめ。罵り合いや、騙し合いがないと。なので、テレビ番組ではわざとそういうふうに仕向けられ、物語が作られる。が、こういう物語もノセボになってしまう。
Part1 自然の状態 - ホッブズの性悪説 vs ルソーの性善説。基本的に邪悪なのか、善良なのか。
- ホッブズ
- 自然状態における人間は孤独で、哀れで、おぞましく、野蛮で、短い。
- 「わたしに権力を与えなさい、さもなければすべてを失うことになる」
- ルソー
- 文明社会は、ありがたいものではなく、災いである。
- 人は本来善良だが、このような社会制度のせいで邪悪になる。
- 「わたしたちに自由を与えよ、さもなければ、すべてを失うことになる」
第3章 ホモ・パピーの台頭
- 進化は、受難と苦闘と時間を経て、環境への適応が少々うまかったものが残っていった結果。
- 『利己的な遺伝子』では「人間は利己的に生まれついているのだから、寛大さと利他主義を教えることを試みよう」との主張。人間の本性を、悲観的に捉えている。
- 人間は、ホモ・サピエンスは生き残った。なぜ?強く、賢く、ケチで、意地悪だから?一番利己的だから?全て否。
- 強くない。
- 賢くもない。チンパンジーと比べても、空間認識や計算、因果性認識のスコアは、負けたりする。
- 相手を騙すゲームにおいても、チンパンジーと変わらない。人は生来、他人を信用しやすい。
- 人間は唯一、赤面する。進化の過程においても、この現象は消えなかった。
- ネアンデルタール人の方が、強かったし、脳の大きさもホモ・サピエンスよりも大きかった。でも、生き残った。自らを「家畜化」することによって。
- 家畜化とは、人懐っこくなること。
- 人間の方がネアンデルタール人よりも、人懐っこい。だから、生き残ることができた。
- 社会的学習に関しては、人はチンパンジーを圧倒する。
- 人間は社会的な学習機械。学び、結びつき、遊ぶように生まれついている。
- 赤面するのも、それが社会的な感情表現だから。
- 顔の表情などあらゆる情報によって、お互いの意思の疎通を図る。他の人と結びつく。
第4章 マーシャル大佐と銃を撃たない兵士たち
- ホモ・パピーはきわめて社会的だが、ひどく残酷にもなれる事実がある。
- 社会的だからこその残酷さ。自分によく似ている人々に、より強い親近感を抱くから。
- 身内贔屓。旧石器時代は、見知らぬ人々と闘争してた。が、かなり人が人を殺す比率はそのころより下がっている。
- ビンカーという研究者のリストによると、暴力死による割合は、発掘された狩猟採集の頃15%、現在の狩猟採集民14%、二つの対戦含む20世紀全体で3%、今は1%。
- 最初は野蛮だったがだんだんと気高くなった?
- 戦争で生き死にがかかっているときでさえ、人は銃を撃てない。それほどまでに争いを求めない。
- 現代の狩猟採集民も、暴力を避ける。
- ビンカーのリストは誤りがあり、実際は、考古学的遺物において戦いの証拠などはほとんどない。
- つまり、今思われてるようなほどの暴力死はなかった。身内以外に対してもそれは同じで、贔屓はしても殺すまではしない。
- 「戦争は、無限に時を遡ることはできない。それには始まりがあった」
第5章 文明の呪い - 過去、個人が権力を握った痕跡が発掘はされてる。が、ユーモア、あざけり、ゴシップなどのシステムにより、倒されていた。それが機能しなくなった。定住し、所有物が増えていき、貧富の差が広がっていったがために。
- 1万5千年前、肥沃な土壌が現れ、食物が豊富。ゆえにそこにとどまり、所有物が増えていき。。。
- 1万5千年前あたりに、最初の戦争が起きた。
- 土地争いのため。
- 見知らぬ人への不信感を抱くようになったため。
- 大衆の介入によってリーダーは権力を握りすぎないようになっていたが、介入が遅れると身を守れる従者を獲得。このタイプのリーダーが戦争に向かう。
- 狩猟採集民の時には田畑をたがや貸さなくていいので時間があり、いろいろなものを食べて運動するので健康であったが、農耕になり田畑を耕すのに時間を取られ、家畜からさまざまな伝染病をもらうようになり、前述のような支配者による抑制を受けるようになった。
- そして国家が誕生した。
- まず奴隷国家が、長いこと存在した。長い間、文明は災いだった。やがて奴隷制度は廃止され、暴力による死はかなり減少した(戦争を入れたとしても)。
- よくなってるかもしれないが、判断するのはまだ早い。文明ができて、まだちっとも経ってないのだから。
第6章 イースター島の謎 - イースター島が滅びた原因は、モアイ像を建てるのに労力を使って困窮した島民が互いに殺戮しあったから、という見方が主力な説であった。が、実際はそれは大きく見誤っており、そこに訪れた文明人がイースター島を滅ぼした、と見る方が自然。
- 「原始的な人食い」が行われたというのは誤った通説。
- 奴隷商人とウイルスに滅ぼされた。
- イースター島は私たちの未来を象徴している?
- 人間の回復力は思ったよりも強く、問題が大きくなっていったとしても、解決策も指数関数的に成長する可能性がある、
- 象徴しているかはわからないが、イースター島の物語は、機知と粘り強さによって困難を乗り越えた人々の物語であることは人類にとって一つの明るい光。
Part2 アウシュビッツ以降